2011年3月9日水曜日

3月日本画 川嶋渉



日本画家 川嶋渉作品展を開催(展示)しております。


川嶋先生の作品については繊細で穏やかな印象の風景を
               部分を切り取って表現されている作品が多いように感じる。

特にタイトル「みなも」という作品は今まで幾種類か表現されている代表作である。

実際の池や川などの水面は見入ると不思議と吸い込まれてゆく力があるように思える。

先生は画家歴と同じくして魚釣の方も域を超える程のキャリアを持たれている。
話を聞くと、研ぎ澄まされた感覚の中で独り、息を殺し耳を澄まし水面(みなも)を凝視し真剣に立ち向っている姿が想像できる。

そんな誰よりも「みなも」を脳裏から離れぬほど視ているから故にあのシンプルな画面に深さがあるのだと私は感じている。
そして絵の具や道具に対しての拘りも凄い(いや研究家である。)厳選された素材を使って直向きに描く志も昔から伺っている。


瞬時にして変わりゆく偶然の紋様を切り取って描く画は、絵の具粒子一粒ごと必然的に配置されて生み出される様で、
              川嶋渉先生自身を表す作品だと私は思う。

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